私という一個のワーカーが、ボードに置かれ、回収されるまでの記録
1990年代に発売されたボードゲームです。
ドイツを中心に海外でボードゲームが本格的に盛り上がり始めたのがこの年代です。そしてそのきっかけの一つと言えるのが、1995年に発売された「カタンの開拓者たち」という、世界で大ヒットしたボードゲーム。そのゲームによって今のボードゲームが持つエッセンスが完成したと言ってもいい、記念すべきゲームです。
今でもエリアマジョリティの初期の傑作として名高い「エルグランデ」や、長く愛されるカードゲーム「6ニムト」、文明の勃興を描いた名作「チグリス・ユーフラテス」など素晴らしいゲームがこの年代にいくつも生まれました。
「アグリコラ」などの重量級ゲームを次々とヒットさせているゲームデザイナーのウヴェ・ローゼンベルク氏も、この頃は豆のイラストで有名な交渉ゲーム「ボーナンザ」や、ピザ作りゲーム「マンマミーア」などの小粒ながらピリリと辛いカードゲームを作っていました。
トレーディングカードゲームの元祖である「マジック・ザ・ギャザリング」が発売されたのも、1993年のことです。今はボードゲームにもトレーディングカードゲームのデッキ構築システムが取り入れられたりしていますが、この頃から肩を並べて進化してきたんですね。
この時代のゲームを今プレイすると「まだこの頃はシステムが洗練されていない」などと言われたりもしますが、荒削りで下手に触ると怪我をするような、切れ味の鋭いゲームがたくさんあって、僕はこの頃のゲームが大好きです。
僕が海外のボードゲームに出会ったのは2002年にカプコンが発売した日本語版「カタン」だったので、当時僕が楽しんでいたのも主に90年代のゲームでした。そういう意味でも、思い出深い時代です。
【ボーイ・ミーツ・ゲーム:第2回】
THE CHALLENGE / ザ・チャレンジ
剣と魔法の世界で殴って殴って殴りまくって、血で血を洗って雄叫びを上げる1990年のカードゲーム。
2021 . 3 . 6